店員さんに偉そうな人って何なの…?一緒にいて不快だし、店員さんがかわいそう…。何とかならないのかな…
そんな疑問に、接客業歴15年以上の私がお答えします。
- 店員に横柄な態度をとる人の特徴
- 店員に横柄な態度をやめるメリット
- 店員に横柄な態度をやめさせるアプローチ方法
- 接客業歴15年以上
- コンビニ店員からラグジュアリーブランド店員まで経験ジャンルはさまざま
では、いってみましょう。
店員に横柄な態度をやめるべき理由
店員に横柄な態度をやめるべき理由は以下の3点。
- サービスの質が低くなる(気持ち良く買い物や食事などのサービスを受けられない)から
- 同行者を不快にするから
- 「良い接客」は付加価値である(店員の愛想の良さは当たり前ではない)から
順番に解説していきます。
サービスの質が低くなる(気持ち良く買い物や食事などのサービスを受けられない)から
店員に横柄な態度をやめるべき理由1つ目は、「サービスの質が低くなるから」です。
こちらの態度が悪いと、店員に不快感が伝わりサービスが低下します。「プロなのにそれはダメだろ?」という声が聞こえてきそうですが、確かにプロです。でもその前に人間です。
横柄な態度をとられて嫌な気がしない人はいません。それが分からないこと自体が、悲しい人生になってしまう原因です。意識して最低限の礼儀をもって接すれば、気持ち良くサービスを受けられます。
以上が、店員に横柄な態度をやめるべき理由1つめ、「サービスの質が低くなるから」でした。
同行者を不快にするから
店員に横柄な態度をやめるべき理由2つ目は「同行者を不快にするから」です。
店員に横柄な態度をとる人は、同行者と時間を共有しているという意識が低いのも特徴です。「人と共有している時間」を不快なものにしておいて、平気なのはどうかしています。
私たちは、不快になるために買い物や食事に来ているわけではありません。
ということで、店員に横柄な態度をやめるべき理由2つめは、「同行者を不快にするから」でした。
「良い接客」は付加価値であるから
皆さんは、理想の接客業店員のイメージってどんな感じですか?
- 例えば…
- 「笑顔・親切・丁寧」
こんな感じではないでしょうか?そのイメージはきっと、CMなどの影響で私たちに植え付けられています。
しかし、私たちが日常利用しているお店には、そんな理想の店員ばかりが働いているでしょうか。
なかなかいませんよね?残念ながら。つまり、「良い接客をする人はそんなにいない」と考えるのが自然です。
ポイント
「良い接客をする人はそんなにいない」と考えることで、「当たり前の基準を下げて考える」ことになり、店員への期待値が下がります。そうすると、多少「良くない接客」をされたとしても、「こんなもんだよね」と割り切れたりすることもあります。
逆に、「良い接客」をされたときは、商品(やサービスなど)をお金を払って受け取り、さらに「気持ちの良い接客」までしてくれた。
そのように考えると、得をした気分になります。つまり商品とは別の価値である「付加価値を得た」ということになります。
「店員に最低限の礼儀をもち敬意を払う」だけで付加価値がつくなら、こんなに価値のあることはないです。
ちなみに世界に目を向けると、日本の接客サービスはレベルがかなり高いそうです。確かに海外に行ったときに入った飲食店は、ほとんど無愛想で流れ作業なイメージがあります。良いか悪いかは別にして、それが現実。
以上が、店員に横柄な態度をやめるべき理由3つめ、「良い接客は付加価値であるから」でした。
続いては、「店員に横柄な態度をとる人」は一体どんなことを考えているのかを解説していきます。
※ここまで読んで、「横柄な態度をとることをやめてもらうアプローチ」を早く知りたいって方はこちらをクリックしてください。
店員に横柄な態度をとる人は何を考えている?
「店員に横柄な態度をとる人」は何を考えて店員と接しているか。ほとんどが以下に当てはまります。
- プロなら完璧にやれ
- うっぷん晴らし
- 店員は自分より下
- 俺かっこいいだろ
- 育った環境がそうだから何も意識していない
以下、具体的な解説です。(筆者の個人的感想や言いたいことも書いときます)
プロなら完璧にやれ
「プロなら完璧にやれ」のタイプの人の言い分は以下の通り。
- 自分は仕事でプロ意識高くやっている。みんなもしっかり責任持ってやっている。だからお前ら店員も、店員として客を不快にさせることなく、ミスなく完璧にやるのが当たり前。それができないなら、怒られて当然。指導しないと成長できないだろ!
です。
言わんとすることは分からないではないが、それは理想論。人間なんで完璧にはできないこともあります。ミスだってあるし、新人やベテランといった勤務歴や得意不得意もある。そういうあなたも、新人のときや調子が悪いときはミスしたことはありませんでしたか?
うっぷん晴らし
「うっぷん晴らし」のタイプは、普段まわりから虐げられている人です。ここぞとばかりに偉そうになります。具体的な心情は以下の通り。
- 仕事では仕方ないが、なんでプライベートでもペコペコしないといけないんだ、ふざけんな。
怒りの矛先がおかしい人。
その感情は、回り回って結局あなたに返ってくるもんです。
店員は自分より下
「店員は自分より下」と考える人の心情は↓
- お金を出す方が上、受け取る側が下。それが社会の構図だ!
あなたの勤めている会社を支えている「顧客」かもしれないですよ?もし顧客だとしたら、あなたは「受け取る側」だから「下」になりますけど?
俺(私)かっこいいだろ
同行者に「カッコいいところを見せたい」と息巻いている人の心情↓
- ハッキリ言える俺(私)はカッコイイだろ?毅然としてるだろ?世の中の人間は本音を隠しすぎ。
誰もあなたをカッコいいとは思いません。本当にカッコいいのは誰に対しても紳士的な人です。「カッコいい」を履き違えています。
育った環境がそうだから何も意識していない
幼い頃から「店員に横柄な態度をとる人」が周りにいると、それが「普通」になります。なので当たり前すぎて悪びれることなく横柄になるパターンです。
この場合は、特に意識することなく横柄になっているので、それを気づかせてあげて、あとは「本人がどうするか」というのがポイントになってきます。指摘して改善してくれればいいのですが。
以上5つが「店員に横柄な態度をとる人の考えていること」です。次章では、「店員に横柄な態度をやめると得られるメリット」について、言語化してみます。
店員に横柄な態度をやめるメリット
当たり前のことですが、「店員に横柄な態度をとらないこと」はメリット・デメリットで考えるようなことではありません。
ですが、あえてメリットを言語化することで、「店員に横柄な態度をする人」への説得材料になるかもしれませんので、項目にしておきます。
ポイントは以下の通り。
ポイント
結局、自分にリターンがある
具体的なメリットは以下2点。
- 有益な情報をもらえるかもしれない
- こちらの不手際があった場合、優しく対処して(大目に見て)くれるかもしれない
このまま、この2点を深掘りします。
有益な情報をもらえるかもしれない
良いお客には良いサービスをしたくなるのが店員です。困っていたり悩んでいるときにそっと手を差し伸べてくれる「人の優しさ」に触れられることもしばしば。
こちらの不手際があった場合、優しく対処して(大目に見て)くれるかもしれない
いつも消費者側が正しいとは限りません。間違えたり、ルール違反を犯したりもしてしまいます。
- 例えば…
- 返品・交換不可の商品を購入後、商品間違いに気づき電話したとします。通常なら「交換は購入時もお話しした通り、できません」で終わりです。
しかし、「良いお客」だった場合は印象に残っていますので、「今回だけ特別に交換させていただきます」なんて好意を受けたりすることもあります。
以上2点が「店員に横柄な態度をやめるメリット」です。
そこで、こんな声もあるかと思います。
店員に横柄な態度をとるのはダメなことは分かっているけど、ペコペコするのも違くない?
ここからは、こういった疑問にお答えします。
店員にペコペコするべきか
結論から言うと、「謙虚すぎる(ペコペコする)」必要はありません。普通に人としての礼儀を持ち、プロとしての敬意を払って接すればいいだけです。
ポイント
自分が気持ち良くなりたければ、まずは店員に対して気持ち良く接することが重要です。なぜなら、人間の心理として、「良いことをしてもらうと、良いことで返したくなる」という性質を持っているからです。
それを「行為の返報性の原理」といいます。
例えば、店員に「〇〇ってどこ?」とタメ口で不躾に聞くとします。店員としては、心の中で「偉そうだな、この人」となりますが、もちろん案内はしてくれます。
しかし、こちらの言い方が次のようだとどうでしょう。
- 例えば…
- 「忙しいところすみません、〇〇っていう商品を探しているんですけど、こちらのお店には置いていますか?あればその場所まで案内していただけると助かるのですが」
あなたが店員だったらどちらが嬉しいですか?答えは決まってますよね。
こう言われた店員は、「こちらに敬意を払ってくださる方だな。ありがたい。」と感じます。
そして、すぐに案内してくれます。プラスアルファで、「〇〇はこちらでございます。〇〇も良い商品ですが、最近ですと△△という商品もよく売れていておすすめですよ!」と思わぬ情報をくれたりもします。
ということで、「店員にペコペコするべきか」については「謙虚であってもいいが、謙虚すぎる必要はない」というのが結論です。
店員に横柄な態度をとることをやめてもらうアプローチ
ここからは、「店員に横柄な態度をとることをやめてもらうアプローチ」を提案します。シンプルに、以下のように伝えてください。
- 伝え方の例
- 「私は、店員に横柄な態度をとるのは嫌なので、やめてほしい。やめてくれないなら、あなたとは今後出かけたくありません。」
え…?こ…言葉強くない?これじゃあケンカになるし、元からこれが言えれば苦労はないよ…
でも、やめて欲しいならハッキリ伝えるべきです。遠回しに言っても残念ながら伝わりません。
ケンカを避けても、問題は解決しません。変わって欲しいのなら、とにかく本音でぶつかることをおすすめします。
大前提
「店員に横柄な態度をとる人」は今までの人生ずっとそれが当たり前できている
ここを理解してあげてください。言い方は悪いですが、「店員に横柄な態度をとってしまう人」は今まで「不幸」だったんです。
だっていつもストレスを抱えてるわけですから。
伝えるときのポイントとしては、
- 「変わる」ことを期待しない
- 「変わらなくて当たり前」と思って気持ちを伝えてみる
彼らは習慣として染み付いていますので、一朝一夕で変わるなら世の中愛想のいい人だらけのはずです。
変わらないのに言う意味あるの…?
はい、ありますよ。意味は以下の3つです。
- 変わるキッカケを作る
- 言わないと気づけない
- あなたの気持ちを伝える
幸せの一歩は「キッカケ」です。その「キッカケ」があなたの一言だったりするんです。
それに、今までこの「店員への態度」について誰にも言われてこなかったかもしれません。
それなら教えてあげればOK。何より、あなたの気持ちを相手に伝えることが一番重要ではないでしょうか。
あなたは、身近な誰かが「店員に横柄な態度をとっていて、その人に変わって欲しいと願っている」からこの記事を読んではいませんか?
伝えてみて変わるか変わらないかは、伝えられた側自身の問題です。あなたのアクションに意味のないことはありません。
そして、「私は、店員に横柄な態度をとるのは嫌なので、やめてほしい。やめてくれないなら、あなたとは今後出かけたくありません。」と伝えてみて、そこで相手が「なぜ?」と理由を聞いてきたら、以下の3点を説明してあげてください。
- ・店員に横柄な態度をやめるべき理由
- ・店員に横柄な態度をやめるメリット
- ・店員にペコペコするべきか ※クリックするとそれぞれの項目にジャンプします
この3つのポイントを話しても分かってくれなければ、完全に分かり合うのはかなり難しいです。それどころか、あなたが不幸せになるでしょう。
それが嫌なら、早く見切りをつけることをおすすめします。
おまけ:勘違い店員も存在する
今の時代、「お客様=神様」の思想は見直されつつあります。
ただ、それを逆手に取って「店員に対して礼儀がなってない客は客じゃない」と、まるで「店員が偉い」と勘違いしている人もSNSなどを賑わせています。
このタイプは、こちらの態度を気をつけないと言いがかりをつけてきたりもしますので注意してください。
まとめ:自分のために店員に愛想良くしたほうがいい
いかがでしたでしょうか。
店員とお客は、どちらが上とか下とかないです。欲しいものがあれば、お店にてサービスを受ける。気持ちよく買い物するには、人としての礼儀を大切にし、感謝する。
そうやって、いい買い物空間を自ら作れば、回り回って自分に返ってくると思います。
私的結論
自分のために店員には愛想よくした方が、結果的にいい買い物ができる
以上です。皆さんの幸せを心から願っております。